心が疲れた時に──自分を取り戻す4つのステップ

忙しい日々は期待や失望を繰り返し、また時々襲ってくる孤独感を抱える中で過ごしていると、たまに「感動が薄れたような感覚」に落ちてしまう事があります。
けれど、それは決して異常なことではなく、現代を生きる多くの人々が経験している『静かなるサイン』の1つだと私は考えてます。
ここでは、その乾きに気づき、かつ自分の内側からじんわりと潤いを取り戻すための「4つのステップ」をご紹介します。
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◾️あなたはひょっとすると…
まず結論から伝えます。あなたは…
『(心も体も) 水分不足』
かも知れません。
改めて伝える事ではありませんが、人間の50〜70%は水分で出来てます。特に近年の猛暑によって体から逃げていく水分は、一昔前よりずっと多いでしょう。
水分の少ない体は「集中力の低下」や「イライラ・不安感の増加」、「頭痛」、「判断力の低下」など、自分の能力を下げる要因だらけです。
しかしこれらの不調を「自分が怠けてるせいだ」という風に誤解して思い込んでしまうと、これは後で非常にまずい事になります。
「じゃあ水を飲めばいいんだね」
もちろんそれだけでも大いに結構。例えば夜中に足が吊ってしまった時などは水を飲めば大概治まりますし、「身体的な対処法」としては十分です。
ですが、せっかくなら「心 (思考)」の方まで潤せられたらいいと思いませんか?実はそのやり方は簡単です。それは水を飲む前にまず、
「自分はいま、心も体も乾いていているかもしれない」
と、遊びでいいから静かに認めてみるのです。
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◾️心の回復4つのプロセス
★STEP 1:いま現在の自分を知る
心の回復の第一歩は「ポジティブになろうとすること」ではありません。むしろその逆で、自分の内側にある「乾き」に、まずはそっと目を向けることです。
大事なのは「かもしれない」という曖昧さを残すこと。「私はダメだ」と断定するのではなく、ただ静かに、今の状態を受け入れるようにします。
これは心の底にある岩盤のような壁に対して、ピッケルで「コン」と小さな穴を開けるような行為に近いです。無理なく、そして優しく、でも確かに自分自身に触れる瞬間でもあります。
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★STEP 2:内なる水脈の存在を思い出す
人の心には、どんなに乾いていても深い場所に水脈が眠っています。それは喜びや希望であったり、優しさの源と言える場所かもしれません。
忙しくしてるとついそれらを忘れてしまってしまいますが、かといってそれらが完全に消えてしまったワケではありません。
「もしかしたら、自分の奥にも水脈があるかもしれない…」
そう感じるだけでも、心はわずかに潤い始めます。
水は最初は一滴ずつ、しかし気づかぬうちに滲んできます。それは確かなる『再生のサイン』です。
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★STEP 3:「潤ってきている感覚」にそっと気づく
そしてある日にふと、
「あれ? 昨日より少しだけ自己否定感が薄いかも」
そんな微細な変化に気づくことがあれば、それが何よりの証です。ポジティブになろうと頑張る必要はありません。ただ「乾きが和らいでいる」ことに気づくだけでいいのです。
それが、自然な自己肯定の始まりになります。
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★STEP 4:この流れを止めないよう、日々小さな行為を積み重ねる
朝、コップ1杯の水を飲む際に「この1杯の水が、私の心と体を同時に潤す」と頭の中で思いながら静かに飲んでみるのをオススメします。
人間の思い込みとは面白いもので、そういう風に思って飲むと頭の中のイメージで「乾いた岩盤から少しずつ水が沁み出すイメージ」を思い浮かばせることが出来ます。同じ水を飲む行為なら、心と体の両方に効果が高い方がいいんじゃないかなと思います。
しかしこうした何気ないイメージ遊びの連続が、やがて本当に自分の中の水脈を広げ、心を潤し続ける行動に繋がったりするから、アスリートの方達はメンタルトレーニングも重要視してるのだと思います。これらのイメージはとにかく焦らず、そして楽しく続けることが何より大切です。
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◾️最後に
回復や再生とは「劇的な変化」ではなく、『静かなる継続』によって道が作られていくものだと思います。
「自分は乾いていたのかもしれない…」と気づいたその瞬間から、あなたの心の奥底の岩盤から、もう水が滲み始めていることでしょう。
少しずつ、確実に潤っていく。そのプロセスこそが、人生を豊かに整えていく道のりなのではないかと、私は考えてます。
ここまでお読み下さり、ありがとうございました。
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※余談として──
実はこの話は私自身が庭作業やサーフィンの最中に動悸や息苦しさを感じた経験から生まれたものでした。それが水分不足によるものだと気づいたとき、「あ、もしかして心の不調も同じかも」と思ったんです。
水を飲むという、たったひとつの行為でも──「心と体を同時に潤す」という思い込みを乗せてみると、不思議と内側にも変化が起こりやすくなった。そういう小さな体験を元に今回のブログを書いてみました。